髪の毛の話
スタイリストの逢坂です。
今回は髪の毛についてお話します。
キューティクル(毛小皮)
髪の毛の外側を、根元から毛先に向かって鱗状に5~8層重なり、バリア構造で髪を守っている。撥水性(疎水性)がある。
コルテックス(毛皮質)
髪の毛のほとんどの部分を占め、メラニン色素を持っている。
保湿力が高く、髪にしなやかさや弾力を与える。
メデュラ(毛髄質)
髪の毛のほぼ中心部分に存在する。
途切れたり存在しなかったりする場合もある。
髪の毛は、頭皮(皮膚)から作りだされており、のり巻き状の構造になっています。
髪の毛は一番外側に存在するキューティクル(毛小皮)、中のほとんどの部分を占めるコルテックス(毛皮質)、中心のメデュラ(毛髄質)から構成されています。
また、髪の毛を構成する成分についてみてみると、髪の毛は、ほとんどがケラチンというタンパク質からできています。このことからも、髪の毛のダメージなどを考えるうえで、ケラチンが重要な要素になることがわかります。
一般的な1日の抜け毛の本数は、50本から70本.多くて100本程度と言われています。100本というとかなり大量に感じる方も多いかもしれませんが、髪の全体量は10万本なので、「1日に髪全体の0.1%が抜けている」と考えれば、そう不思議なことでもないのではないでしょうか。
抜け毛の量は季節によって変化がある他、「過度な美容やダイエット」、「産後」や「ピルの使用をやめた直後」もホルモンバランスの異常や乱れなどの問題から抜け毛の量が増え、しかも半年近く続くこともあります。
髪の毛の太さは、平均で0.08ミリですが、一定なものではありません。ダメージや血行不良、ストレスや極端なダイエットなどによっても髪の毛は細くやせ細ったりします。
ここで、お客様からよくある質問を紹介します。
A. 白髪の原因はさまざまです。
本来、ほとんどの日本人の毛髪は黒く見えますが、それは毛髪の中にメラニン色素と呼ばれる色素があることによって黒く見えます。
髪は毛乳頭と呼ばれる場所で毛母細胞が生み出され、根元から押し出されて毛髪は成長していきます。
その毛乳頭の近くにあるメラノサイトと呼ばれる色素細胞でメラニン色素が作られ、毛髪の成長に合わせて取り込まれることで毛髪全体にメラニン色素が行き渡ることになります。
つまり、「白髪になる」ということは何らかの原因によってメラノサイトの働きがなくなる、もしくはそもそもメラノサイトそのものがなくなってしまうことでメラニン色素が作られなくなり、結果として「白髪」になってしまいます。
では、なぜメラノサイトの働きや存在がなくなってしまうのでしょうか?
現在、考えられているのは以下の点です。
①脱毛と同時に消えてしまう
毛髪が脱毛すると同時に、毛根部にあるメラノサイトが一緒に失われてしまう。そして本来であれば、もう一度配置されるはずが、何らかの原因で配置されなくなる。
②加齢によってメラノサイトの働きが弱くなる。
③病気によって突然、メラノサイトの働きが途絶える
④ストレスによる毛細血管の収縮で、毛根に渡るはずの栄養が少なくなり、働きが弱くなる。またダイエット等による栄養不足で毛根に栄養が少なくなることもある。
遺伝や加齢など、ご自分では対処できないこともありますが、ストレスや生活環境などについては見直してみて対処することも可能です。
対応は、お客様によっても違いますので、一度担当スタイリストに相談ください。